世界を広げるヒント、第14回は「ロビンソンの足あと」です。
ロビンソンとは、無人島で漂流生活を送ったあのロビンソン・クルーソーのことです。
この本は、ロビンソン・クルーソーの足跡を追った日本人、高橋大輔さんの探検記です
著者は作家デフォーの書いた小説上の人物、ロビンソン・クルーソーの、大自然の中で一人生き延びる、その力に憧れていました。
が、結局 小説上の人物だし・・と思っていたところ、その人物に実在のモデルがいることを知ります。
驚きの真実。
ただ、彼が実際にどこでどのように暮らしていたのかが分からない、それを突き止めに行く、というのが冒険の始まりになります。(この時点で少しワクワクしませんか?)
しかし、冒険ですから困難もある。というか、困難だらけなわけです。
資金が足りない、なかなか人が集まらない、ルールの壁に阻まれる、せっかく探し始めても、簡単には見つからない。。
ただ、それでもあきらめない彼は、とうとう最後に島のある箇所で証拠を見つけます。
それは海図上で距離を図るためのコンパス。その航海士しか持たない道具が、証拠として探していた住居跡で見つかったのです。
その帰り道、いつも通っていた道で、一輪の花が咲いているのにはじめて気づいた、というくだりが印象的でした。
さて、この本から学べることがあります。
それは、「現代にも冒険はある」ということ。
インターネット社会で何でも調べられたり、科学が発達していて、何でも分かる。
そのように考えがちではと思いますが、果たして本当にそうでしょうか。
未知はある。知らざる真実はある。
そして、未知のものを探すということが冒険だと言うのなら、冒険はまだ世の中にたくさんあるのではないでしょうか。
冒険は楽しいですよね!
私も「楽しさとは何か」の答えをずっと考えていますが、いくら本を読んでもこれが回答、と思えるものはありませんでした。
きっと歴史の中で答えなんて出てなくて、自分自身で答えを探す必要があるのでしょう。
その過程がきっと冒険であり、またそれ自体が「楽しさ」でもあるのですが。
それでは今回も、読んでいただき、ありがとうございました!
創造性★★
実用性★★★★