笑い(ベルクソン)

 

世界を広げるヒント、第33回は笑い(ベルクソン著)です。

 

 

「笑い」はフランスの哲学者アンリ・ベルクソンが笑いとは何か、どういう時に起こるものなのかを明示しようと考え、記した本です。

 

 

哲学者らしく、論理的に証明されており、その結果、提示された事実は面白く、なるほどと思わせるものが多いです。

 

 

・人間が機械的に振る舞うとき、おかしい(ロボットの真似をした人間など)

 

・精神的な活動から肉体に引き戻されるとき(真面目な講演の中での急なくしゃみ)

  

 

また、上記からびっくり箱や操り人形などが笑えるという例に及び、納得させられます。

 

 

このような世界の見方もできるのだなーと楽しんで読んでいましたが、以下の文章を読んで、少し怖い側面も感じられました。

 

 

・笑いは非社会的なものを社会的なものに引き戻す、適応させるもの。

 

 

確かに、人を笑うときには「何やってるんだ」とか「お前は普通じゃない」と言っているような側面があると思います。

 

 

そこで私が感じたことですが、いわゆる「引きこもり」これは、社会が普通じゃないと人を笑うため、その視線を避けるために、行っていることなのでは?ということです。

 

 

もちろん私は専門家ではないので、確証があると言うことはできないです。

 

 

しかし、「空気を読む」という言葉が数年前に流行ったことからも分かるように、普通であることを強要し、それに馴染まないような人を「笑う」ような社会に少なからず日本がなってしまっているのではと考えてしまいます。

 

 

もちろん、望むべき社会ではないですよね。

 

 

しかし、この本には希望も書かれていました。

 

 

・欠点が我々を笑わすのではなく、我々を笑わすから欠点が軽微なものに映る。

 

 

使い途によっては、「笑い」は潤滑油となり、日常を良い方向に持って行くこともできそうです。

 

 

しかし、この本には深く書かれていなかった「心からの楽しい笑い、潤滑油としての笑い」

 

 

こちらを求めてみるのも楽しそうですね!

 

 

それでは、本日も読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

明日、心から笑えることがある一日になるといいですね!

 

創造性 ★★★

実用性 ★★★