生物と無生物のあいだ(福岡伸一)

 

世界を広げるヒント第39回は生物と無生物のあいだ(福岡伸一著)です。

 

 

本書はDNA、遺伝子発見までの生物学の歴史を紹介しながら「体の動的平衡」という一つのテーマについて話が展開していきます。

 

 

動的である。逆に言うと、体の平衡状態は静的に保たれているわけではないと著者は説明します。

 

 

何となく、我々は体は部品の組合せであり、全てが合体したものが自分だとイメージしてはいないでしょうか。

 

 

この本の答えはNo。

 

 

生きている中で、常に体は変化し続け、それによって正常な身体組織を保っているということです。

 

 

たとえばある技術によって遺伝子を取り除いても欠損が埋められる仕組み。

 

 

これができるということは、部品の組合せという考え方では説明ができません。

 

 

この本を読んで最も世界が広がったと感じられた瞬間は

 「生物は自らを保つために、壊れる前に自らの細胞を破壊している」

 

のくだり。

 

 

決して、我々は食べ物を補給することで失われて行くカロリーを補給しているだけではないということです。

 

 

そうではなく、常に体全体を変わり続けさせるために補給を行っている。

 

 

これを知って私は、勉強になったと感じると共に、次のようにも考えました。

 

 

なるほど、確かな自分なんてものは存在しないのか、昨日と今日の自分が違うならもっといい意味で気楽に生きてもよいのかもしれないな、と。

 

 

皆さんはどのように考えますか?

 

 

それでは、今日も読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

明日はまた別の自分だと思って、一からがんばりましょう!

 

創造性 ★★★

実用性 ★★★★