空想主義的芸術家宣言(森村泰昌)

 

世界を広げるヒント、第42回は空想主義的芸術家宣言(森村泰昌)著です。

 

 

著者はセルフ・ポートレイトという手法を用いて美術作品を作っている美術家です。

 

 

自分を被写体に、モナ・リザやマリリン・モンローにそっくりの服装をし、写真を撮影するということをされています。ユニークですよね。

 

 

さて、彼にはいくつか著書があるのですが、その一つがこの空想主義的芸術論です。

 

 

この本で語っているのは空想のススメ!

 

 

著者が世の中の現象に対して、「おそらくこういうこと」「こう考えたら面白い!」と考えることを語っています。

 

 

たとえば

・芸術は食べられる(ピカソの数々の絵をフルコースになぞらえて堪能する(味わう))

 

・物真似はよくないことではない(借りることで人間関係を結んだり。また、そもそも何が本物か偽物かはあいまい)

 

・敗者の文化は面白い(大阪のある沿線の「高級っぽい」大衆文化の面白さ)

 

 

何事も「こう考えると面白い」という考え方が非常に参考になります。

 

 

最後に。あとがきにありますが、芸術は絵に書いた餅でしかないが、それこそが素晴らしいこと。

 

 

絵に描いた餅を想像できる力こそが芸術的空想力であり、実は現実よりも遥かに大きい人間を構成する要素なのだということです。

 

 

確かに、空想の世界、想像力は無限大で、楽しいものですよね。

 

 

それでは、今日も読んでいただいて、ありがとうございました。

 

創造性 ★★★★

実用性 ★★★★