「世界を広げるヒント」は触れた人の世界を広げる可能性がある作品、人、また考え方を週一で紹介していくブログです。
できるだけ、読者のみなさんが「すごい!」と思えるようなものを紹介して行きたいと思うので、よろしくお願いします。
さて1回めはクリスト&ジャンヌ=クロードです。
この方は1935年ブルガリア生まれのアーティストです。
クリストが旦那さん、ジャンヌ=クロードが奥さんで、共にアーティストの2人組です。
さて早速ですが作品を紹介します。
ちょっと分かりづらいですが、「橋」を布で包んでいるんですね。
普通では考えられないような大きなものを、梱包するアーティストなんですね。
それでは次の作品。
島ということで。
DVDで見ましたが、一般人が参加して、ボートに乗ったりして皆で布で島を包んでいました。楽しそうでしたよー。
あと、遠くからこの島を見た写真が何ともいい。
それで、皆さん、こんなことして法律的にいいの?と思われるかと思います。
その通り、普通に考えたらダメです。
でもこの2人はそこを交渉して、実現していくんですね。○○のお偉いさんに口を聞いてもらって・・とか。
芸術家なのにかけひき、、ギャップがあります。
でも、それも含めて芸術なんだなー、と私は思いました。
最後に、私が一番感動した作品。
すごいでしょう?日本で言う国会議事堂を包んでしまう・・
理屈もいろいろ付けられそうですが、とにかく「なんかイイ」です。
2週間で500万人が観に来たらしいですよ。
私は2011年かな、東京ミッドタウンの展覧会で見ましたがそれでもすごくよかったです。
また見たいなぁ。
今週はここまで、クリスト&ジャンヌ=クロードの紹介でした!
創造性 ★★★★★
実用性 ★★
世界を広げるヒント、第6回目はアントニオ・ガウディの設計した教会、サグラダ・ファミリアです。
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
初めて見た方、こんな形の建造物があるのかーと思われることと思います。
アントニオ・ガウディはスペインの建築家で、曲線を用いた、二つと無いようなデザインの建築を次々に作成、生涯を建築に捧げています。
このサグラダ・ファミリアが未完の教会であるということはよく知られた話だと思います。
生涯というか、死後まで作られる作品を残しているんですね!
さて、この作品ですが、一目見るだけで、すごい!と言えてしまいそうですよね。
しかし実は!見れば見るほど、調べれば調べるほど、もっとすごいことが分かって行くのです。
私は、ガウディについて、「融合」という言葉がしっかり来ます。
一つは「論理」と「感性」の融合。
「ガウディの伝言(外尾悦郎)」という本を読んだのですが。
サグラダ・ファミリアの正面の4つの塔は、重力が建物の一カ所ではなく、均等にかかるようにできているんだそうです。
あの建物を逆さから見ると、4つの重りが各塔にぶら下がっているように見えるかと思います。
そのように建物に重力がかかることを先ず考えて(実験までしたようです)。
逆さまに設計することで重力が均等にかかる塔を考えたという・・
すごい。
そしてその「論理」だけでなく、見た目も美しい(「感性」)のが、この塔の本当に素晴らしい部分なのだと思います。
もう1つは「無機物」と「有機物」の融合です。
これは彼が設計したグエル公園という公園の一部です。
私も旅行で行ったことがあるのですが、何か造られた感じがしません。
というか、そこに設置された石の建築物も、一緒になって公園を造っている感じがしました。
「有機物」と「無機物」の区別が無く、自然に融合している。
彼の作品は他にも有名な建物がいくつかありますが、みなそのような感覚を抱かせます。
まとめですが、ガウディは色々な物を「融合」させて、それが自然と調和する世界を作り出しているように私には思えます。
それって、多様性を受容することと少し近い気がしませんか?
色々な物が混じり合った世界があり、それが当たり前だと考えられる世の中になったら。
今よりみんな、楽しく暮らせるのではないかと私は思いました。
今日も読んでいただき、ありがとうございます!
創造性 ★★★★★
実用性 ★★
世界を広げるブログ、第7回目はガルシア=マルケスの「百年の孤独」です。
この方はコロンビアの作家です。南米文学というやつですね。
そう、「百年の孤独」と聞くとお酒を思い浮かべる人もいるかと思いますが、これは「小説」なんですね。
物語は架空の国「マコンド」という街を人々が作り、そしてその街が何世代も後に滅びていくまでを描いています。
何世代にも渡って、その土地に移り住んだ一族が辿る生活・運命が繰り返し、繰り返し、書かれるわけです。
時には恋に落ち、旅に出て、そして死んで行く。
この小説を読んだ実感として、私が印象に残っているのは、「カラフル」「血が脈打つ」「星」「原始的」といったイメージ。
そう書くと内容が濃そうに見えますが、話自体はどちらかというと空想のようです。
空中に人が飛んで行ってしまったりだとか、死んだ人がいつまでもその辺りをうろうろしていたりだとか。
とにかく尋常じゃない。(そしてそれが普通かのように描かれます)
また、これは考えてやっていることだと思いますが、登場する人物はアルカディオとアウレリャノという名前の人物ばかり。
一世代ごとに登場して、信じられないくらい長生きしたり、色々不思議なことを繰り返します。
これを幻想文学というのでしょうか。
あるわけないじゃんって頭で思いながら、あるかもしれない、あったら面白いなーと考えたりしている自分がいます。
日本の小説にはとうてい存在しない感じです。
*ただ、たぶん日本人も好きなんじゃないかって思います。ちょっと異色な「ファンタジー」ですから。
最近は手軽に読める小説や、漫画が流行っていますが、たまには、こういう、今の自分と全く異なる環境、世界観を持った人の作品を読むと面白いかもしれませんね。
それでは、今日も読んでいただき、ありがとうございました!
創造性 ★★★★★
実用性 ★★
世界を広げるヒント、第11回はマルセル=デュシャンの「泉」です。
作品はこのようなものです。
トイレにただサインをしただけのもの(*)これが作品として展覧会に出品されました。
*画像左下参照
ん? と多くの人が思うと思います。
そんなものが芸術作品と呼べるのかと。
ただ、もう少し考えると、
「でも、そもそも芸術作品の定義って何だっけ?」という疑問が湧いてくるのではないでしょうか。
そして、そう思った瞬間に、見た人の世界はこれまでとは変わってきているのかもしれません。
だって、芸術とは何かを考え始めたから。
そう、芸術の定義が、「見た人の世界を少しでも変える物」だとするならば、これは紛れもなく、芸術作品ですね!
この作品が提出された展覧会では大変な物議が醸されたようですが、それはさておき。
「芸術って、作品の表層にある表現だけが全てじゃない。」
「考え方、物事の捉え方、それ自体が芸術になりうる」
そんなことが、この作品から見えてきます。
さて、もう少し見ていきたいのですが、こんな作品を作ったデュシャンとはどのような人物なのでしょうか。
デュシャンへのインタビューが載っている、その名も「デュシャンは語る」という本を読みましたが、何と言うか、すごく飄々とした感じの人で、一言で表すと、「自由」。
たとえば、その本の中で、芸術家にならないために図書館の司書という職業を持ったということが書いてあります。(少なくともニュアンスはそんな感じ)
普通だったら芸術家として有名になって成功したい、ストイックに芸術を追求したい、というような欲が出てくると思うのですが、そのような思いから開放されています。
つまり、何事にも囚われないという意味での「自由」を持っている方なのではないかと。
「泉」の話では芸術作品とは何か?という視点を持ち込んだことを書きましたが、
そのように既存の枠組みを壊し、新たな視点を得ることは心の「自由」につながりますよね。
皆が求める「自由」を体現し、また作品を発信したマルセル=デュシャン。
とかく不自由な私たち現代人が、彼に見習うところはたくさんありそうです。
それでは、今日も読んでいただいてありがとうございました。
創造性:★★★★★
実用性:★★★
世界を広げるヒント、第17回はアンリ・ルソーです。
ひさびさに絵画の話題です。ルソーは19世紀後半生まれの画家です。
早速ですが、絵を見てみましょう。
なんだか不思議な感じがしませんか。
見た感じ、南国のジャングルでしょうか。
木が生い茂っていて、その中でライオンが動物(イノシシでしょうか?はっきりしない。。)を襲っています。
荒々しい場面のはずなのに、どこかこの世の物ではないようにすら感じるのは、描き方のせいなのでしょう。
幻想的で、とても実在するようには思えない、でも実は私達の目には見えていないだけで、このような場面は実際にはあるのではないか、そう思えるのがこのアンリ・ルソーという画家の作品ではないかと思います。
そもそも、彼は実際この風景があるような南国には行ったことがなかったようです。その中で想像して書いている。
人間の想像力というのは素晴らしいですね。
それとも、彼の中では生き生きと、このような世界が息づいていて、それをできるだけ克明に記述しただけなのかもしれません。
なお、彼は生前、ほとんどの人に絵が下手だと酷評されていたようです。
酷評した人たちの世界は、逆にそれほど生き生きせず、常識や何かに縛られていたのかもしれません。
今週は不思議な魅力を持った画家、アンリ・ルソーでした。
読んでいただき、ありがとうございました。
創造性 ★★★★
実用性 ★★
世界を広げるヒント、第22回は星座(ジョアン・ミロ)です。
ミロは20世紀に活躍した画家で、ピカソやダリ同様、スペイン出身です。
以前にこのブログで紹介したガウディもそうでしたね。
スペインの芸術家、素晴らしいです。
さて今回ご紹介しているのはミロの代表作の一つ「星座」です。
すみません、画像はインターネットで探していただければと思いますが・・
非常に、抽象的な絵という印象です。
(美術の世界では抽象画とは分類されていないようですが)
算数で使うような図形と、点と線をメインに作品が構成されています。
それで何が書いてあるかですが、正直よく分からない 笑
まず、単に見ていてかわいらしい(別に専門家の発言じゃないのでお許しを)
空白に、どこかポツンとした図形が、たくさん並んでいる。これって世界なのか。
よく考えたら、世界や人間ってカチッとなんか全然していなくて、元々こういうものかもしれないな、と思いました。
抽象画って具体的な物を抽象的な段階にまで引き上げて書いているんだと思っていて、だからその中には色んな要素が含まれている。
それで、共感できるものがあるのかなーとも考えたり。
あくまで主観ですが、皆様はどのようにミロの絵を見て感じますでしょうか。
最後に、ちょっと理屈っぽい話ですが・・
この絵が世界を現す真実(の一つ)だとして。
絵が真実と言うことは、言葉で表せるような理屈以外も真実になりうると言うことの証明になります。
世の中、理屈で証明できるものばかりでは無いということが言えるのではないでしょうか。
何でも理屈だけで考えられると思っている人、要注意かもしれませんね!
・・私も少しは注意した方がよさそうです
それでは、今日も読んでいただき、ありがとうございました。
創造性 ★★★★
実用性 ★★
世界を広げるヒント、第29回は檸檬(梶井基次郎著)です。
梶井さんは1901年生まれの作家で、結核を患い若干32歳で他界、檸檬は25歳の時に書かれたものです。
作品ですが、何と言うか一見灰色の景色に鮮やかさを見出している感じがあります。そして、その鮮やかさが際立っています。
ブランドのデザインで、モノクロの背景に一つだけカラフルな商品を置いているのを見たことがありますが、それを思い出しました。
たとえば花火について
「安っぽい絵具で赤や紫や黄や青や、様ざまの縞模様を持った花火の束」
たとえば「おはじき」について
「色硝子で鯛や花を打出してあるおはじきが好きになったし・・あのびいどろの味程幽かな涼しい味があるものか(*)」
*なめてみるのが好きだったとのこと
というような書き方をしています。
あとは、これも人毎に感じ方があるとは思いますが、清涼感があるのですよね。
透き通った、悲しくてでも底が明るい感じ。
そして、最後に丸善で重たい画集を積み上げ檸檬を一番上に置く、そして置いたまま外に出て行ってしまうシーンがよいです。
少し笑えて、そしてなぜか、心が少し前向きになる感じがします。
今の世の中を一見灰色だな、と思っている方は多いと思いますが、このような作品は見方を変える、一つのヒントになるのでは
ないでしょうか。
それでは今回も読んでいただいて、ありがとうございました。
明日もきっと素晴らしい世界が待っています!
創造性 ★★★★
実用性 ★★
世界を広げるヒント、第34回は直島(香川県)です。
普段、このブログでは書籍や(美術)作品を紹介することが多いのですが、今回は「島」です。
直島は芸術の島、島中に芸術作品が散りばめられています。そのコンセプトに前から興味があり、ついに先日旅行に行ってきました。
まず、着いた矢先のフェリー乗り場で、いきなりカボチャが迎えてくれます。草間彌生さんの作品ですね。
実はいくつか穴が空いており、中に入れたりします。
さて、次は近場の路面店です。
少し見づらいですが、カエルの表情がよい感じです。
いかがでしょう。雰囲気が伝わりますでしょうか。
それから「家プロジェクト」。
中の写真撮影は禁止なので、外観のみで恐縮ですが、このような形で、芸術作品である「家」が7軒、住宅に紛れて置かれています。
ちなみに上の家の中には、千住博さんが手がけた「滝」の作品などがあります。
このように、小さい島に幾つもの芸術作品があります。自然があふれる中、車も少ないので騒音も無く、非常に心地よいです。
他にも見どころはありますが、最後に1番よかった点を。
この島には建築家の安藤忠雄さんが設計した美術館やホテルがいくつかあるのですが、空に面した芸術作品がいくつもあります。(ホテルの中にも作品が置かれています)
これがどういうことかというと、つまり、同じ美術作品について朝・昼・夜と違う表情を見せてくれるということです。
もちろん意図的な試みであり、それを前提とした美術作品が置かれています。
これは、これまでに私は見たことのない試みで、とても新鮮でした。
以上となります。
ガイドさんが現代美術の解説をしてくれたりもするので、何も身構えることなく、普通に遊び気分で行けるのもよいところと思います。
それでは、今回もお読みいただき、ありがとうございました。
ちょっと変わった日常、いいですね!
創造性 ★★★★
実用性 ★★
世界を広げるヒント第35回はヴェニスの商人(シェイクスピア)です。
この話は戯曲です。背景描写は場の始まりだけ。後は登場人物の会話だけで話が進みます。
ストーリーは親友のために富豪がユダヤ人の高利貸しに借金をし、その担保に自信の「肉1ポンド」を約束する。そして、その借金が返せない事態になっていき・・というものです。
昔の物語(1596年)に先入観があり、引き込むストーリーのようなものは無いのかなと思っていました。
しかし、「肉1ポンド」を高利貸しに担保を取られてしまうという設定が強く効いており、最後までどうなるのかが気になります。
最も印象に残ったシーン等を挙げるよりも、最も感じ入ったことを書きたいと思いますが、それは話のシンプルさ・明快さでしょうか。
高利貸しはお金、富豪は友情を大事にするなど登場人物の人物描写は分かりやすく、ストーリーもごくシンプルです。
シンプルであるが故に、考える余地があります。
少し想像を巡らすと、友情、愛情、人種差別、正義、お金と幾つも考えさせられるテーマが出てきます。
大衆小説のように、具体的で緻密な内容、その人物に身を置いてみるような読み方も楽しいのですが、逆に読み手に委ねられているものも良いと思えました。
精神的に大人になればなるほど、多くのことを考えられそうな気がします。
それでは、今回も読んでいただいてありがとうございました。
戯曲は私にとって新しいジャンルでした。そのように未知の分野のものを意識的に手に取るのも、世界を広げる秘訣かもしれませんね!
創造性 ★★★★
実用性 ★★
世界を広げるヒント第44回は変身(カフカ著)です。
あらすじくらいは聞いたことがあるでしょうか。
「変身」は普通の社会人が突然、大きな虫へと姿を変えてしまう小説です。
この小説の何が新しいかと言うと、虫になってしまったことに、何の象徴的な意味が無いところでしょう。
私は高校時代、文学を学校の授業で教わっていました。
その時、文学作品においては、物語中に出てくる色々なものが、何かを象徴していたものでした。
たとえば橋やコウモリは異世界と現世をつなぐ境界の象徴。煙突やレモンは性器など。
何か意味があって、ものや登場人物が小説には配置される。それが当然だと思っていました。
ところが変身にはそれがない。
主人公は突然虫に変身しますが、背景や理由などがありません。
そして、主人公を含め誰もそれを気に留めることもないわけです。
このように意味を持たないことがカフカの作品の特長の一つと言えます。
ただ、意味は無いが、そして不気味ですがそこに確実に「何かはある」。
そう言えるところがまた面白いですね。
それでは、本日も読んでいただいて、ありがとうございました!
分からないものに多く出会えると、案外人生面白いかもしれませんね!
創造性 ★★★★
実用性 ★★
世界を広げるヒント、第47回は大いなる遺産(アルフォンソ・キュアロン)です。
原作はディケンズの小説ですが、今回は映画の方を取り上げたいと思います。
あらすじは、主人公(イーサン・ホーク)が幼い頃にどこか不思議で異質な感じのする屋敷で出会った少女(グウィネス・パルトロウ)と別れ、また時を経て邂逅する物語です。
成長した少女は悪魔のような美貌で、小悪魔のような素振りを見せます。
それに比べて主人公は心が純真、けれどそれゆえに成長していく青年です。
その二人の邂逅がどのような過程と結末を辿るのか、そこが見どころです。
数ある映画の中で取り上げたのは、この作品がただただ「美しい」からです。
「画」「心」「感情」「人間」何通りもの美しさがあります。
世界は美しい、そのように心から思える作品ではないかと思います。
美しさはただ奇麗なだけではないですね。統一感があり、セクシュアルでもあり、哀しくもあり、そしてどこか楽しい。
そんな世界に自分たちが生きていることを思い出すことができます。
「美しさ」を求めることは生きている上でとても重要なことではないでしょうか?
それでは、今回も読んでいただいて、ありがとうございました。
明日も何か美しさが一つでも見つかるといいですね!
創造性 ★★★★
実用性 ★★
世界を広げるヒント、第52回は星の王子さま(サン=テグジュペリ著)です。
一度は読んだことがある方も多いのではないかと思います。そして、内容よりもその独特の雰囲気を覚えている方もたくさんいらっしゃいそうですね。
この本の特長は何と言っても不思議で幻想的な世界でしょう。
とても小さな星、またその星を覆う、3本のバオバブの木、こんな世界があったらいいなぁと、多くの子どもは感じたことでしょう。
しかし、大人になって読んでみると分かりますが、この本は大人にとっても大事なことが散りばめられています。
・小惑星に一人ずついる権力や知識に縛られて、周りのことが見えていない王様たちにはどきっとさせられます。
・最後の方で「僕」に対して王子さまが言う「たいせつなことは、目では見えない」という言葉は心に残ります。
特に、最後のシーンで、「誰も知らないどこかで、ヒツジがバラを食べたかどうかで全ての運命が変わってしまうのかも」
と「僕」が想像を巡らすシーンは感覚的になぜか納得するところがあります。
そして、今の日常がどれだけ奇跡的かを想像すると、人や人生に対しての感謝の気持ちが自然と涌いてきました。
神秘的でワクワクするとともに、とても穏やかな気持ちになる物語であり、素晴らしいですね。
以上で星の王子さまの紹介を終わります。
さて、これで一年間続いた「世界を広げるヒント」は一旦終了となります。
素晴らしいものに触れることで世界が広がり、今より少しずつ生きていることが楽しくなっていく、そんなことを考えて試みて始めた連載ですが、いかがでしたでしょうか。
もちろん、これまで紹介したものは世界中の素晴らしいもののほんの一部ですし、一人一人、好みも分かれると思います。
ただ、仮にこれらが、あなたの世界を広げられなかったとしても、好奇心を持ってアプローチしていれば、必ずあなたに合った
何かが見つかると考えています。
このブログをきっかけに、そのようなものが見つかったら、大変嬉しく思います。
それでは、本日も読んでいただいて、ありがとうございました。
読者の皆様がいたおかげで、何とか一年間続けることができました。心から感謝いたします。
創造性 ★★★★★
実用性 ★★